2013年12月アーカイブ

 秋晴れの素晴らしいお天気にも恵まれた中、陸前高田市の浄土寺で行われた被災者支援イベントに、
キックバックカフェも参加させていただきました。

浄土寺.JPG


















早朝にも関わらず、到着した我々を、温かい笑顔と美味しい朝食で、陸前高田出身のスタッフの両親が迎えてくださいました。
フカフカのお布団まで用意してくださり、バッチリ充電して、いざ浄土寺へ。


会場に到着すると、モバイルキックバックを手伝うために、一ノ関から駆けつけてくれたKUMAちゃん(熊谷君)の姿が!
いつか地元でカフェをやりたいと言っている彼は、浄土寺の住職、菅原さんご夫妻の息子さんと同級生だったそうです。
その他にも来ている方から「タバコ屋のこうちゃんじゃない!」と声をかけられることもしばしば。
浄土寺スタッフ.JPG


















住職の菅原さんご夫妻はお寺が被災し、すぐ下にあった幼稚園も流され廃園になってしまった経験をもつ被災者であるにもかかわらず、
地域の人々の心の拠り所になるようにと支援活動を続けていらっしゃいます。


敷地内には 他県から来た浄土宗の支援団体の方々が、芋煮、おむすび、たこ焼きを提供するため、11時の開店を目指し準備をしていました。

淑徳大学の先生やボランティアの学生さんも、入浴剤を手作りするブースで地域の方々を迎えていました。

11時から12時の説法が終わるとたくさんの方々が来てくださりたくさん用意したチーズケーキは瞬く間になくなり
温かいコーヒーやほうじ茶を待つ長ーい列が出来上がっていました

「もう無くなっちゃったのね。」「食べられなくて残念だったわー。」という声をいただき、
スタッフ間では「もっとたくさん用意していけたらよかったね」(涙)と。

余裕をもって用意して行った紙コップやコーヒーなども無くなってしまい、買い足すため走りました。
浄土寺店.JPG


















13時半から15時までの説法が終わり、その時にもコーヒーとほうじ茶を用意して待っていると
お話聞いていて、喉がすごく乾いていたから本当に嬉しいわ。」という声や何度も「美味しいー。美味しい。」と言いながら、
幸せそうな笑顔を見せてくださるおばあちゃんの姿に、こちらも心が温かくなりました。


被災地に行って感じるのは、行く私たちの方が、その土地の方々から多くのものをいただいているということ。
出会う方々は、みんな素敵な笑顔で迎えてくださるんです。
今も先が見えず、仮設住宅で不自由な生活を送っていたり、大切な方を失い辛い気持ちを抱えているだろうに、ニコニコ笑いながらおしゃべりしてくれる。
人々の強さとあたたかさに触れて、こちらが感謝の気持ちでいっぱいになります。

住職夫妻や浄土宗関係の方々に本当に良くしていただき、お寺を後にして広田仮設住宅の元自治会長、菅野さんにHEAVENESEのDVDを届けに行きました。
菅野さんはとても気さくな方で「支援活動もいいけどよー、ただ遊びに来いってー。」と言ってくださいます。
(美味しいヒラメ食べさせるから、8月か9月にみんなでおいで。シェフにも言っときなーって。)


その後、スタッフのお祖父さん、お祖母さんのお家へ。
このおじいちゃん、おばあちゃんのおもてなしがスゴイ!
美味しすぎる夕飯をご馳走になり、お二人のあたたかい人柄に触れ、幸せを感じるひと時を過ごさせていただきました。

今回の会場になった浄土寺の前に広がるのは、大きなクレーン車やその他の重機が置かれ、
土を盛った山が一箇所あるような、だだっ広い復興途中の風景でした。

住職によると、高田町1.5km四方に土を盛り10m高くする計画があるらしいのですが、広大な土地に土を盛ったり、
その土を運ぶことが大変な作業でなかなか復興が進まないという話でした。

気が遠くなるほどの年月がかかることかもしれません。

いろいろと考えさせられる一日でした。
この働きは小さなものですが、長くながく人々の心に寄り添っていけるものであれたらいいな、なんて思いました。

12月も地域の方々に向け、浄土寺でイベントが行われるそうです。
その時には、今回召し上がっていけなかった方々にも行き渡るように、たくさんのスイーツを持っていきたいですね。

浄土寺ラスト.JPG


8月17日(土)、旧広田水産高校仮設の集会所にて、
こども向けイベント「きっずふぇすた~忍者と宝さがしの巻~」
を開催しました。
今回は申込制で、14名のこどもたちが参加。
この企画もスタッフ(忍者)も広田ではお馴染みとなり、
毎回楽しみに待っていてくれるこどもたちもいます。
P1050037宝箱.JPG

今回の企画はチームに分かれたこどもたちが忍者修行(アトラクション)をしながら、
封印された宝箱の鍵である3つ神義玉(じんぎだま)を集め、宝を手に入れる参加型アドベンチャーゲーム。

1つめの修行では、4つのゲームコーナーをチームごとに挑戦。
水鉄砲で大玉を転がしたり、水風船を投げてキャッチしたり、
お互いに協力しあってゲームをクリアしていきます。
ゲームの最初と最後には、「よろしくお願いします!」「ありがとうございます!」
と大きな声で挨拶をするのがルールです。
このゲームの中で一番大事なことは挨拶をきちんとすること、
つまり「礼儀」を大切にすることでした。
そのことに気付いた子どもたちが1つ目の神義玉を獲得!

お昼ごはんは、大人も参加して流しそうめん。
写真(3).jpg写真(4).jpg
食後は、集会所で同時開催しているモバイルキックバックカフェのスイーツ
写真(5).jpgP1050137KBCスイーツ2.JPG


次はチーム対抗「スイカわり修行」です。
みんなでスイカわりを楽しんでいる中、進行役の忍者がズルをしてスイカを割る。
(もちろん演出です)
そんな忍者に周囲からは非難ごうごう。
「でも、ちょっと待って。みんなもズルしたことないかなぁ?」と問いかける。
「トランプならズルしたことある」などなど、素直に反応するこどももいました。
「ズルはよくない!ズルしたい気持ちはあるけど、それでも正しいことを選ぼう!」
とみんなで決意。すると、2つ目の神義玉を発見!
P1050173スイカわり.JPG

最後の修行は、竹を組み合わせてお神輿をつくり、大きな玉を運びます。
5歳から中学1年生までの参加者が各々チームで協力し、お神輿が完成。
短距離で競争。
次は仮設住宅のまわりをぐるりと一周する長距離レース。
最後は、一人が先導役となり、残りのメンバーが目隠しをし、お神輿を担いで障害物をよけながらゴールを目指します。
P1050240お神輿レース.JPG
途中、長距離レースでビリになってしまったチームの一人がふてくされてしまいましたが、
仲間やスタッフに励まされながら、あきらめずに最後までやりきり、チーム全員で協力してみごとに障害物をクリア!
最後に獲得した神義玉には「友達を思いやるべし」の言葉が。
お互いの違いを受け止め、認め合い、同じ目的に向かって力を合わせて挑戦し、そうしてたどり着いたゴールです。

3つの神義玉がそろい、宝箱から出てきた巻物があり、そこには「大和魂(和の心)」と書かれている。
イベント(忍者修行)を通して、参加者は礼儀や正しいこと、思いやりを大切にする「和の心」に気付くのです。
「これからもこの「大和魂」で、この街に、この国に、この世界に、平和をつくり続けていこう!」と投げかけると、
その場にいた全員が(こどもも大人も!)同意して手を挙げました。
「今日、一緒に修行した私たちは『大和魂』で平和をつくっていく仲間なんだね!」ということを確認しあい、
また会うことを約束しました。

一連の様子を近くで座ってみているおばあちゃんたちも相槌を打ちながらテーマに共感してくださり、
最後まで応援してくださいました。

震災という悲劇を通った彼らだからこそ、古来より育まれてきた「和の心」を失わずに、力強く成長していってほしい・・・
そんな願いを込めた企画でした。
こどもたちは元気に楽しんでくれたようで、その姿が大人を元気にさせてくれます。
こどもたちこそ、「未来」であり、「希望」だと思います。
P1050297集合写真.JPG
これからも和の心を持った仲間として、交流を深め、彼らの成長を応援し続けたいと思います。

佐々木 夏子



Send LOVE Project の支援活動「モバイル キックバックカフェ」は
赤い羽根「災害ボランティア・NPO活動」助成事業として、
活動費の一部を中央共同募金会より助成していただいています。

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